投稿日:2025.06.26 最終更新日:2025.06.27
セメント瓦の塗替えについてご紹介します

外壁塗装や板金部分の塗替えといった外装リフォームはよく耳にしますが、「セメント瓦の塗替え」と聞くと、あまりピンとこない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一般的に「瓦」といえば、陶器製のいわゆる「いぶし瓦」などを思い浮かべるかと思いますが、1970年代の高度経済成長期には、製造コストや工期の短縮を目的として、セメント瓦が一時的に普及しました。特にその約10年間は多くの住宅で使用されましたが、現在では製造が終了しており、徐々にメンテナンスが必要な時期を迎えています。
セメント瓦は、陶器瓦に比べて表面の劣化が早く、30年ほど経過すると表面がザラザラになり、苔が生えやすくなってしまいます。そのため、適切なタイミングで塗装を施すことが重要です。
今回ご紹介するS様邸では、表面の塗膜が完全に劣化し、素地が見えてしまっている状態でした。まずは高圧洗浄機でしっかりと汚れを落とし、下地を整えたうえで、プライマーを塗布し、セメント瓦専用の塗料で丁寧に仕上げました。
これにより、防水性能も回復し、屋根としての機能も十分に保たれるようになりました。施工のタイミングとしては、まさに「塗替えがギリギリ間に合った」という状況で、あと少し遅れていたら塗装による補修が難しいところでした。
もし、お住まいの屋根がセメント瓦の場合は、見た目の劣化だけでなく、防水性の低下や苔の繁殖などが進んでいないか、一度専門家に点検を依頼するのもおすすめです。
皆さまの大切なお住まいを守るための参考になれば幸いです。
(堀@施工チーム)
この記事を書いた人

Hori
住宅事業部 施工チームリーダー/目に見えない部分こそ丁寧な仕事を心掛け、さまざまな検査やチェック項目をしっかりと確認し、丈夫で長持ちする家をつくります/二級建築士