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天井の高さって大切?建売(分譲)住宅の購入時に見るべき「天井・梁」のお話

天井の高さって大切?建売(分譲)住宅の購入時に見るべき「天井・梁」のお話 | 建売住宅の選び方

そもそも「平均的な天井の高さ」ってどれくらい?

天井高とは、床の表面から天井までの高さのことを指します。日本の建築基準法では、住宅内の居室の天井高を2100mm以上と定めていますが、これは最低限の基準であり、実際の住宅では2400mmから2600mmの範囲が一般的です。

2400mmが主流となっている理由は、材料の規格や設計習慣、階高との兼ね合いなどから、建築会社にとって都合のよいサイズだからです。例えば、天井高2400mmの部屋であれば、規格サイズの石こうボードをそのまま使用でき、無駄がなく手間もかかりません。一方で、リビングは高め、寝室は低めにするなど、部屋ごとに天井高を変えることで、空間に変化を持たせることもできます。近年の日本人の平均身長の増加や、ソファやテーブルを使用する生活スタイルの変化を考慮すると、より開放的な空間を求める場合は、高い天井の住まいづくりも検討に値するでしょう。

天井に高さが必要な「3つの理由」

①:部屋の「圧迫感」を抑えられるから

天井が高いと部屋に開放感が生まれ、圧迫感が軽減されます。視界に入る壁面積が増えることで空間に余白が生まれ、部屋全体が広く感じられるでしょう。リビングなど広い空間ほど、高い天井がもたらす開放感の効果は大きくなります。

②:日光や風通しを確保しやすいから

高い天井は窓の位置を上げることができるため、効率的に自然光を取り入れられます。窓の配置や大きさの自由度が増すので、方角や部屋の広さに合わせた採光計画が立てやすくなるでしょう。また、高い位置の窓から暖かい空気を逃がしやすくなり、換気効率も向上します。

③:インテリアの可能性が広がるため「空間創り」ができるから

天井が高ければ圧迫感が軽減されるため、デザインの選択肢が広がります。ペンダントライトやシャンデリアなどの吊り下げ照明も採用しやすくなり、高級感のある空間を演出できます。背の高い観葉植物や大型家具も圧迫感なく配置でき、壁や天井の色選びなどインテリアのバリエーションが豊かになるでしょう。

高天井ならではのおしゃれな空間アイデア3選!

見せ梁(はり)をアクセントに

高天井の魅力を最大限に引き出すのが「見せ梁」です。梁をあえて露出させることで、空間に立体感と奥行きが生まれます。ナチュラルな木材を用いた見せ梁は、温かみや柔らかさを演出。また、ダークトーンの塗装を施すことでモダンで洗練された空間を演出できるので、リビングなどをワンランク上の「大人な空間に仕上げたい」という方は、見せ梁施工もぜひ検討してみてください。

シーリングファンで快適な空間を

空間を快適に保ちつつ、おしゃれに演出できるのが「シーリングファン」です。高天井の広い空間では空気の循環が課題になりがち。シーリングファンを設置することで空間全体を快適に保つことができます。また、ウッドブレードやメタルブレードなどデザイン性に富んだシーリングファンはインテリアのアクセントにもなります。ナチュラルにもクラシカルにもお好みの空間を実現できますよ。

デザイン照明で雰囲気づくり

空間をおしゃれに演出する上で欠かせないのが「照明」です。高天井だからこそ映えるデザインの照明で広い空間を彩りましょう。特にペンダントライトや間接照明は天井の高さを活かした柔らかく包み込むような光が生まれ、空間にぬくもりと落ち着きを与えられます。照明計画は空間全体の印象を左右するので高天井ならではの多彩な照明手法を活用しましょう。

天井が高すぎるとデメリットはある?

①:メンテナンス時の費用がかさんでしまう

天井を高くすると、建築材料や人件費などの建築コストが増加する可能性があります。また、大きな窓やカーテンなどの費用も追加で必要になるでしょう。ただし、高い天井を標準仕様としている住宅会社では、材料の一括仕入れなどでコストダウンしている場合もあるので、差額を確認することをおすすめします。

②:清掃・メンテナンスの手間が増えてしまう

高い位置にある窓や照明は、掃除や開け閉め、交換が難しくなります。LED電球の使用や窓の電動化などを検討し、メンテナンスの負担を減らすことが大切です。

③:冷暖房効率が若干落ちてしまう

天井が高いと空間が広くなるため、冷暖房の効率が下がってしまいます。暖かい空気は上部にたまるので、冬は寒さを感じやすくなります。また、大きな窓を設置すると、さらに暑さや寒さを感じやすくなる可能性もあります。対策としては、断熱性の高い家を建てることが重要です。

天井の高さの目安は「部屋ごと」でも異なる!

天井の高さは、部屋の用途や過ごし方によって適切な高さが異なります。

一般的に、リビングや広い部屋、多人数が集まる空間では、天井を高くすることで開放感と明るさを演出できます。一方、寝室や和室など、落ち着いて過ごしたい空間や床に直接座ることが多い部屋では、天井を低めにすることで居心地の良い雰囲気を作ることができます。また、キッチンでは天井が高すぎるとニオイが広がりやすくなる可能性があります。トイレや廊下などの狭い空間では、天井を高くしすぎると圧迫感を与えてしまうこともあります。

理想的な天井の高さは、リビングでは2.4メートル程度、寝室や和室では2.2〜2.4メートル程度が目安となります。ただし、これらはあくまでも一般的な目安であり、部屋ごとに適した高さを考え、メリハリをつけることが大切です。広い空間では、天井の高さを部分的に変えることで、空間をゾーニングすることも可能です。最終的には、求めるデザインや過ごし方に合わせて、天井の高さを決めていくことが重要です。シンプルでラグジュアリーな空間を目指すなら天井を高く、ナチュラルやカフェ風、落ち着きのある空間を目指すなら天井を高くしすぎないようにするなど、空間の印象を考慮しながら適切な高さを選ぶようにしましょう。

この記事を書いた人
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Takeuchi

住宅事業部 設計チームリーダー/デザインに細部までこだわり、ワンランク上の家づくりを目指します。丈夫で快適な家づくりに加え、趣味や嗜好といった遊び心も大切にした提案をします/一級建築士・一級建築施工管理技士・宅地建物取引士

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