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2014年7月11日 金曜日

私の読書日記20

恋  歌(れんか)

朝井まかて

t201407112013年度後半期直木賞受賞作です。
明治初期の歌人、中島歌子の生涯を描いています。

(あらすじ)
 舞台は幕末の水戸藩。江戸の水戸藩邸が利用する旅館の娘、登世は17歳の時、店に出入りする藩士、林忠左衛門以徳(もちのり)に一目惚れする。以徳も同様で二人は相思相愛の仲となり、登世は周囲の反対を押し切って水戸へ嫁ぐ。

 しかし、幕末の水戸藩は大いに揺れていた。尊王攘夷を掲げる天狗党と佐幕を奉ずる諸生党が藩を真っ二つに割っていがみ合っていた。当時は桜田門外の変の直後。幕府の水戸藩への厳しい処分を受け、藩の実権は諸生党が握っていた。夫の以徳は天狗党の中心人物ではあるが、諸生党を説得し何とか藩論をひとつにまとめたいと奔走していた。そんな以徳の意向に反し、天狗党の過激派は諸生党に対し兵を挙げてしまう(天狗党の乱)。

 挙兵した天狗党は鎮圧され反逆の罪で片っ端から捕らえられ、徹底的に弾圧される。反乱に加わった武士の家族、親族も同罪だとして女、子供に至るまで全て捕らえられ、登世も家族と一緒にに入れられてしまう。

 牢獄での日々は凄惨を極めた。食べるものも満足に与えられず、体力のない者から獄死していく。気が触れてしまう者、自死する者も出てくる。処罰が決まり、処刑される者が毎日何人かが刑場へ連れられていく。牢の中で幼い子供たちに論語を教える気骨ある女性もいたが、その子供たちもやがて処刑される。女たちはそれを牢の中から見なければならない。

 そんな地獄のような日々を、登世は耐えた。必ず、以徳に再び会える日が来ることを信じて。やがて維新を迎えると登世たちは釈放されることになったが、その時、以徳は戦病死していたことを知る。

 失意の中、登世は水戸には残らず江戸へ向かい、新しい暮らしを始める。江戸では名を変え、中島歌子と名乗り和歌の私塾を開いて生計を立てた。塾は後に隆盛を極めたが生涯、以徳のことを忘れることができず、晩年にこんな歌を残している。

君にこそ恋しきふしは思いつれ、されば忘るることもおしえよ
(あなたは恋するということを教えてくれたのですから、どうか忘れるということも教えてください)

(感想)
 幕末・維新の歴史は大好きですし、それなりに小説を読みましたが、水戸藩がこのように分裂していたとは知りませんでした。尊王思想の本家本元であり桜田門外の変を起こすなど幕末には水戸藩の名をとどろかせますが、明治維新の主役にはなりきれなかったのはこのような事情があったのか、と勉強になりました。

 中島歌子の名も全然知りませんでした。でも、当時も含めて多くの人が彼女の生涯がどのようなものであったかは知らなかったでしょう。この小説で歌子の生涯が広く知られることになったのは良かったと思います。

(M.T@総務部)

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