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2015年8月11日 火曜日

私の読書日記30

流(りゅう)

 東山彰良

 流_今年上半期の芥川賞・直木賞はお笑いコンビ、ピースの又吉直樹の「火花」が芥川賞を受賞した話題で持ちきりですが、実は直木賞の方は東山彰良氏の「流」が審査員全員一致で受賞しています。全員一致というのは非常に珍しいようです。著者は台湾出身の作家です。私は「火花」は読んでいませんが、「流」は図書館で借りて読みました。

(あらすじ)

 舞台は1970年代の台湾。主人公、葉秋生(イエ・チョウシェン)の祖父葉尊麟(イエ・ヅゥリン)は中国山東省出身。先の大戦中、国民党蒋介石軍に身を投じ、遊撃隊として活躍。多くの戦闘に参加し中国共産党軍と戦い、戦果を挙げた。

 その祖父は戦争に敗れると蒋介石とともに台湾に渡り、家庭を持ち息子2人、娘1人が生まれ、長男から葉秋生が生まれた。祖父の家族には、かつての戦友が家族皆殺しになった時、唯ひとり生き残ったその息子を引き取り自分の子として育てた宇文(ユイウェン)叔父もいる。宇文叔父は秋生のことをかわいがり、秋生も宇文叔父を慕っていた。また、祖父は他人に対して大変厳しい人物ではあったが、秋生には優しく秋生は祖父が大好きだった。

 秋生が14歳の時、その祖父が自分の店で殺された。それも恨みを込められた惨殺だった。警察の捜査はされたが犯人はわからないまま経過した。
 高校に入ると秋生は友人の小戦(シャオジェン)がやくざ仲間とつるんでいるため、彼らとの関わりの中から問題を起こし、高校を退学させられ非行少年になっていく。しかし、秋生の心の奥底にはいつも祖父の死への疑惑が陰を落としていた。

 やがて、秋生は頭から離れないこの疑惑を解決するため中国へと旅立つ。そこで秋生が見たものは、自分が今まで信じていたもの全てを覆す事実だった。

(感想)

 台湾を舞台にした小説を読むのは初めてです。全く台湾の知識がなかったこともあり、たくさん勉強になりました。

 台湾社会にはいくつかの対立があります。外省人(大戦後中国から渡ってきた人)と本省人(元から台湾に住んでいる人)の対立。過去支配していた日本に対する親日派と反日派の対立。中国を頼るか自立するかの対立。

 そういう歴史や背景があり、登場人物の個性は様々です。それもあってかストーリーはとても面白く、波乱の展開が続きます。基本はミステリーですが、カーチェイスあり、やくざとの抗争あり、ほのかな初恋と苦い失恋あり、ワクワクドキドキの連続で読む人を飽きさせません。そして最後には意外な結末が待っています。

 直木賞審査員から高い評価を受けたのもうなずけます。

(M.T@総務部)

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