私の読書日記25

2015年1月8日 木曜日

村上海賊の娘(上)(下)

和田 竜(わだ りょう)

t201501083 2014年度の「本屋大賞」受賞作です。本屋大賞は4月に発表されたのですが、読むのがここまで遅くなったのは図書館でこの本の予約がいっぱいだったためです。作者和田竜は映画化された「のぼうの城」も書いており、歴史を題材としたエンターテイメントなお話が得意のようです。

(あらすじ)

舞台は天正4年(1576年)、信長と石山本願寺との争いで、信長が本願寺を包囲し兵糧攻めを展開中に起こった海上での戦い。

t201501084信長の兵糧攻めに苦しむ本願寺側は友好関係にあった毛利輝元に食糧の輸送を懇願する。その量、米10万石。毛利陣営には慎重論もあったが本願寺支援を決定。食料の輸送は海路しかなく、自前の水軍では足りず、当時瀬戸内の海上を支配していた村上水軍に協力を依頼する。

村上水軍には因島(いんのしま)村上、来島(くるしま)村上、能島(のしま)村上と三家あり、この内、因島と来島は協力を快諾。しかし能島村上は独立心が強く、なかなかウンと言わない。説得を重ねる毛利に対し、能島村上の首領村上武吉が出した条件は、20歳になる娘、(きょう)を毛利の武将に嫁がせること。実は、景は醜女で大女、おまけに海賊働きが大好きな男勝りの荒くれ者で、嫁の貰い手がない。景がかわいくて仕方がない武吉は困っていたのである。その条件を毛利が呑み、三家合わせて兵糧を運ぶことになる。

兵糧を積む船は700隻、これを守る兵士用に300隻の計1000隻の大船団が出来上がった。

一方、信長も泉州(今の大阪)の水軍に兵糧搬入阻止を命ずる。水軍を束ねるのは眞鍋海賊の首領、眞鍋七五三兵衛(しめのひょうえ)。こちらも300隻の船で大阪湾を封鎖する。

そして大阪湾で二つの水軍が激突し、海賊vs海賊の激しい海上戦が展開される。

(感想)

歴史上、木津川口の戦いと言われ、実際にあった戦いのようです。史実に基づいてはいますが、戦闘の様子は作者の創作力がいかんなく発揮され、映画を見ているようなリアルな描写が続きます。それぞれの登場人物もキャラが立っており、特に七五三兵衛はものすごい。プロレスラーのような大男がターミネーターのように不死身で、鯨を殺すように銛(もり)を投げ、兵士と船を一緒に破壊してしまいます。

映画になることを想定して書いているのではないかと思いますし、実際、映画化してCGをいっぱい使わないと戦闘シーンのすごさは描けないでしょう。レッドクリフ以上の海戦映画が出来上がるでしょう。

では、映画化したらキャスティングはどうなるのか。景は醜女の大女となっていますので選ぶのが難しい。南海キャンディーズのしずちゃんか、森三中の大島か。でも、泉州の侍からは別嬪と言われている(泉州では女性美への観点がまるで違うらしい)ので、米倉涼子にメイクをさせればいいのではないか。ずっとミスターXの大門未知子のイメージで読んでいました。

七五三兵衛は・・・、あんな大男、映画界にはいないので思いつきません。

(M.T@総務部)